いつもありがとうございます。
カウンセリングサービス 服部希美です。
今日は、お客さまの許可をいただき、
実際に私が、カウンセリングでご提案したお話をご紹介したいと思います。
(ご快諾、ありがとうございます♪)
彼に弱みを見せるのが「負け」だと感じてしまうのは、怖がりだったから?
クライアントさまは、30代女性。
旦那さまと、最近ケンカがヒートアップしている、とのこと。
ケンカ、といっても、いつも奥さまが一方的に、彼にキレまくる、そんな状態。
もう・・・・・ここ何日、話をしていません><
夕ご飯も、作ってあげてない><
こんな自分って最低だって思うけれど、
旦那を許してあげたいとも、思えません!!!
いったい、どうしたらいいのか?どうしたいのか??
自分でもよく分からなくなってきました。
この状況で、カウンセリングにお越しになりました。
ケンカになるキッカケ、というのは毎回同じで、
彼が、自分との時間よりも、
会社の飲み会や、ご両親、男友達との遊びの予定を優先させているように感じるとイラッとしてしまい、
「私のことを大切に思ってないんでしょ」
「どうせ、私よりも、仕事やお友達が大事なんでしょ」
「奥さんが、こんなにさびしがっているのに、どうして置いていくの! サイテー!」
マシンガントークで追い詰めてしまう、というものでした。
ケンカした後スッキリするのかというと、そうでもなく
あーなんでこんなこと言っちゃったんだろう・・って落ち込むばかり。
そんなケンカの最中、彼は、
黙~~~~って話を聞いているだけ。
それがまた、イラッとしてしまう。
(ここはケンカあるあるですよね)
でも、彼からは、怒ることが殆どないそうで・・・
おちついたころ、
「こんな私なんて、嫌いになっちゃったでしょ?」って聞くと
「君が本当は優しい人だって知っているから
どんなことが起きたって、嫌いにならないよ。
僕は君と一緒にいれて、嬉しいよ」
って言ってくれるそう。
(まぁ、そう言わないと、ケンカは収まらないですよねって
彼女は受け取っちゃって、そんな風に感じる自分も、自動的に責めていらっしゃるわけなんですけどね。)
彼女は、定期的に面談カウンセリングをご利用いただいているのですが、
カウンセリングを受け始めたころ、には、自身の寂しさの大きさにも、気づいていませんでしたし、
彼に「寂しい」「辛い」なんて、とても言えない状態だったんです。
(いらっしゃった時には、ボロボロでしたからね・・)
「奥さんが、こんなにさびしがっているのに、
どうして置いていくの! サイテー!」
・・・・ちょっと、勢いはついちゃいましたが
寂しい、という言葉を伝えられるようになったことは
ずっと自分の気持ちを押し込めてきた彼女にとっては、ものすごい変化なんです。
が・・
どうやら彼女の場合、
「寂しい」「もっと私の、そばにいて」は、
本当に伝えたい気持ちではないみたい、だったんですね。
もっともっと深いところに、本当の気持ちがあるようでした。
でも、このプロセスは間違いではなくて、
こうやって、表面的な気持ちが出せるようになってきたから、
本当の気持ちに近づくことが出来るようになったわけですけどね。
私は彼女に、こんなことをお話ししました。
「お話を聞いていてね、
私には、いまあなたが伝えていること以外にも、
なにか旦那さまに伝えたいこと、分かってもらいたいことが
あるような気がするんだけど、本当は、どんなことが伝えたいんだと思う?」
「反対に言うと・・・
「こんな風に思っているだなんて、ばれたくない!!」って
思っていることって、なにかない??」
って質問してみました。
すると、彼女が
本当に本当に彼に見せたくなかったのは、
「寂しさを感じている私」よりも、
「彼を羨ましがっている自分」だって言うんですね。
お友だちに囲まれている彼。
お仕事で認められている彼。
両親と、良い関係を築いている彼をみていると、
今の自分と比べてしまって、
ものすごく、羨ましくて、悔しくて
素直になれずに、怒っちゃう。
でも、・・・そんな自分がバレたら、
彼に負けを認める気がして、とても言えない><
だからいつも、ちょっぴり上から目線で彼に接して
「だから、あなたは、だめなのよ」って言いたくなっちゃう。
そんな自分が、本当にみじめだなって思う。
そんなことを、涙ながら教えてくれたんです。
実は、彼女にはこの部分に大きな傷があって。
人から見たら大したことじゃない、って思えるようなことでも、
ちょっぴり敏感になってしまう、
それが、今の彼女の「ありのまま」だったんですね。
彼女の、いまの心の状態をご説明しますと。
カウンセリングや、彼との生活で
自分の気持ちを表現したり、受けいれてもらったり、いろいろな経験を重ね、
彼や、周りの人への信頼度がUPしてきたことで・・
今まで「絶対に、みせたくない!バレたくない!!」と思って、ずっとずっと頑なに隠し通してきた、
惨めで情けない自分(自己嫌悪、というやつですね)を、
もしかすると彼だったら、受け入れてくれるかもしれない。
受けいれてもらうのも、いいかもしれない。
もう、幸せになっちゃっていいんじゃない?
と感じはじめたことで、
自分と人との間にある、壁が崩れはじめ
分かってもらえたら、嬉しいじゃない。
受け入れてもらえたら、幸せじゃない。
もう、全部さらけ出しちゃって、
受け入れてもらっちゃおうよー
という、幸せになりたい自分と、
何言ってんの!
いままでどれだけ、辛かったと思ってるの!
そんな簡単に、許してたまるかー!!!!
彼が愛してくれなかったらどうするの?
そんな恐ろしいこと、出来ないよ~!こわいー!!(泣)
という今までの状態にしておきたい自分が
葛藤(ようするに、ケンカですね)しはじめちゃったみたいなんです。
実は、今回のカウンセリングのポイントは、
「幸せになることへの、怖れ」だったんです。
幸せになる恐れ、という心理状態
実はこれ、誰の心にもある葛藤、なんですよ。
でも、この葛藤が出てくるとき、というのは
とてもいいプロセスにいる証拠、なんです。
私たちは、良くも悪しくも
自分が変わる、って不安で怖いものなんですよね。
ちなみに、私たちは
「隠している自分(心の壁)」があればあるほど、
人との間に、距離が出来てしまいます。
たとえ物理的距離が、くっついていたとしても、
(たとえは彼が、お仕事を辞めて、お友だちや家族との予定をすべて断り、
彼女の横に46時中側にいたとしても、です)
彼に、いくら優しい言葉をかけてもらっても
寂しさや、嫌われちゃうんじゃないか?という疑い、って
いつまでたっても、消えていかないんですね。
「彼以外の、お友達といる時間を増やしましょうね~」とか
「趣味を増やしましょうよ」では、減っていかない寂しさってあるんです。
(もちろんそれはそれで、効果があるんですけどね!)
絶対に見せたくない、自己嫌悪を開示する、というプロセス
この方の、幸せになる怖れを越えるポイントは
どうやら「自己嫌悪を、自己開示する」のようでした。
ようするに
「こんな自分は、絶対に見せたくないっ」って思っている自分を
彼にだけでいいので、ちょっと見せて、愛させてあげませんか?
というご提案になるわけですね。
・・・・勇気、いりますけどね。
ということで。
私は、クライアントさまの心の状態を、とくとくとご説明をした後。
(ルームにある、ぬいぐるみを駆使して。!
ぬいぐるみを使ってのご説明が、けっこう好評で嬉しいです。)
ここで、カウンセラーの直観で、(ここがカウンセリングの醍醐味です笑)
私は、こんなことを質問させていただきました。
「旦那さまは、そんなあなたのことを
「優しい」って言ってくれるんですよね?
もしね、それが、本音だったとしたらって考えてみてね。
どんな時に彼は、あなたのことを「優しいな」って思ったんでしょう??
心理学では「出したものが、返ってくる」なんていいますよ~。
・・・もしかしたら、先に
あなたが、彼の自己嫌悪を受け入れてあげたんじゃないですか?」
すると、彼女はハッとして
「そういえば、彼は自分のことをいろいろ話してくれました!
こんな自分って、ダメだなぁって
彼はすごく思っているんだろうな・・・ってことまで。
でも、私にとってはそんなの、本当に大したことじゃなかったから、
別に気にしなくていいんじゃないの~?
私はぜんぜん、気にしないけど?
って、軽く流しちゃいました。
いまでも、ぜんぜん気にならないんですよ。
大した問題じゃないんで。
でも彼は・・確かに、すごく嬉しかったみたい。」
そこですよ、そこ!
人は、自分の自己嫌悪は
すごく嫌って愛してもらえないかも?って思うけれど、
人の自己嫌悪って、
可愛らしかったり、いじらしかったり、
支えてあげたいなって思うもの、なんです。
・・・そうは思っても、自分の弱いところを開示するって、すご~~く勇気のいりますよね。
こんな私でも、愛してくれますか?って。
自分の弱さを受け入れて、人に与えるって
屈辱的に感じる人もいらっしゃるかもしれません。
でも、あなたの旦那さまは、丸裸になって(笑)
あなたに自己嫌悪を開示したわけですよね。
そう思うと、あなたは彼に、めちゃくちゃ信頼されているのかもしれませんね。
そして、きっとあなたも。
・・・・もし、そうだとしたら
いまの現状はあなたにとって、本当に辛いでしょう。
だって、彼を愛したい、愛させてあげたい、
そして、信頼したいって思っているのに、ブレーキをかけているのだから。」
そうお伝えすると
彼女は号泣しながら、何度も頷いていました。
「このプロセスは、いままでの自分とお別れして、
新しい自分に生まれ変わるプロセスでもありますからね。
ようやくここまで来たんだなぁって、思ってあげてくださいね。
・・・ということで
とりあえずはね、お家に帰ったら
「ただいま」って、旦那さまに、自分から声をかけましょ!
そして、出来たら
自分の中の葛藤を、そのま~んま、話してみてくださいね。
彼が、受け入れてくれるのかどうかは分かりませんし、
思ったような反応が、ないかもしれません。
でも、これ以上
この苦しみをひとりで抱え続けて生きていくのは辛いでしょ・・?
あなたの悲しみを分かち合ってもらえたら、それだけでホッとしませんか?
もし、彼に何か言われちゃったら、
服部さんが、言ってみてっていったんだもん!!!って
私のせいにしちゃっていいですから(笑)
骨は、私が拾いますから大丈夫ですよ !」
と、お伝えし
ここで面談カウンセリングが終了しました。
・・・実はこの先は、
いま彼女ががんばって取り組んでいる最中でして、ご報告待ち、の状態なんです。
「いざとなると、言えなくなっちゃいそう・・」
とおっしゃったので
じゃあ、ブログの記事にして、残しておきましょうか!
というお話になり、書かせていただきました。
*
さてさて、ここまでのお話。
「あ、これ、私のことかも?」って思いながら
読んでくださった方も多いのではないでしょうか?
そんな方は、いま、彼女と同じように、
変化の時を迎えていらっしゃるのかもしれませんね!
(ちなみに、現在彼がいませんという方は、
彼と出会う前に、自己嫌悪を取り組んでおくと、とてもとてもスムーズにプロセスが進みますから、超オススメですよ)
心ってケースバイケースですから
このアプローチが万人に当てはまるわけではありません。
(寂しさ、だけ取り上げても、本当に、いろいろあるんですよね・・。)
もしあなたに、改善したいな、
どうしたらいいか分からないな・・って思うことがあって
お悩みをひとりで抱えていらっしゃるとしたら。
どうぞ、カウンセリングを使ってみてください。
あの手この手、その手を使って!
あなたの応援をさせていただきますよ。
お待ちしていますね。
参考になれば幸いです。