いつもお読みいただき、ありがとうございます。
カウンセリングサービス 服部希美です。
今日は、対人関係のパターンを変える。
心理的アプローチをすこしご紹介したいと思います。
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「どうしていつも、私はこうなっちゃうんだろう」
こんなふうに思うこと、ありませんか?
たとえば・・
私はいつも職場で怒られてばかり。
周りに同じミスをしている同僚もたくさんいるのに
いつも自分だけがやり玉に上がって、叱られてしまう。
だから、いつも周りに気を遣って
心がくたびれてしまいます、とか。
とか。
人と仲良くなりたいと思うけれど
いつも、相手から声をかけてもらうことを待ってしまう。
みんながワイワイ楽しそうにしているのをみているのが辛い。
自分なんていてもいなくても一緒でしょ、って思ってしまう。
とか。
「どうして、いつも、こういう目に遭うんだろう」
「いつも」同じような状況になってしまう、こういうとき
つい「自分が悪いのではないか」と感じてしまう人って多いと思うのですよね。
そんなにも自分には価値がないんだろうか・・って、自信をなくしちゃったりね。
でもね、カウンセリングでは
こんな不思議な見方をすることがあるんです。
「いま、クライアントさまが置かれている状況は
クライアントさまの心の中にある”対人関係のパターン(雛形)”を再現しているのではないか」
つまり、なにかしら
過去の重要な対人関係が原型となった、対人関係のパターンがあって、
それが現実社会で再現されている可能性があるかもしれない、という視点で
心を紐解いてみる、なんてことをやったりするのです。
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たとえば、お父さんがとても教育や礼儀に厳しい人で
お箸の持ち方一つで、ものすごく叱られていた。
そして子供の頃の自分は、そんなお父さんの顔色を伺って怯えているしかなかった。
こういうことがあった場合、
心の中に「厳しい人に叱られる自分」と「それに怯える自分」という
対人関係のパターンが出来上がってしまい
「自分を怒る人」と「怒る人を怖がっている私」という世界観が再現されちゃうことがあるのですよ。
たとえば学校のお友達との関係で
うまくいかないことがあったことが再現されて
「自分を無視する人」と「無視されて寂しい私」という世界が、現実で出来上がったり。
表面からみれば、
ひとつひとつの行動が、今の現実を引き起こしていると感じると思うのですが
実は大元に「きっとこうなるだろう」という思いがあって、それに従って行動をしてしまうことで
「ああ、やっぱりこうなるのか」という現実を作り出してしまう、ということが起きてたりするのですね。
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でね、こういう時に有効なのが
誰かと一緒に、原型となった過去の対人関係を見直して「理解」していったり、
現実社会で、人といい体験を積み重ねていくことで上書きしていくこと、なんですよー。
たとえば、怒ってばかりのお父さんと
子供視点ではなく、大人の私で並んでみる。
お父さんが子育てをしていた年齢は・・・
あれ、そうか。今の私と同い年?
ただそれだけでも、すこし見方が変わるなんてこともあったりします。
子供の頃はすごく理不尽だなと思っていたし、
怖くて怯えているしかなかったけれど・・
大人になって振り返ってみると、父親なりの愛情だったのかな、とか
よくよく考えてみたら、してもらったこともあったよねとか
そうやって見直していくことで、
自分の心の中の世界観が変わり
現実での人の接し方が変わり、現実の対人関係が変わって行くことがあるのですね。
ここ、自分一人でできるといいのですが
長年のものの見方を変えようとする時には、
客観的にみてくれたり、適切なフィードバックをくれる人がいないと難しかったりするんです。
だって、それが「当たり前」で生きてきているわけですからね。
自分の世界観から出るためには、
その世界の外にいる、他者の協力が必要なんですね^^
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また、現実社会で「きっと私はみんなから怒られる」と思っていたけれど
面倒見の良い上司に恵まれて、たくさん褒めてもらったり、
優しい仲間に、今の気持ちを受け止め合ったりしていくうちに
「そうか。私は怒られなくてもいいんだな」
「私は私でいいんだな」
そんなふうに思えるようになって、
自分の世界観が変わってくる、ということもおきたりするわけですね。
そんな中で、実は自分も父親に対して
期待に応えたいという気持ちがあったからこそ
父親に叱られるのが辛かったんだなと気づけたり、ねー^^
ですからね。
カウンセリングなどでは
カウンセラーと、いい関係を築きながら、心を癒していったり
一緒に過去を紐解いて行ったりすることで
クライアントさまの心の中の世界観を変えていく、ということを取り組んでいくのですね^^
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でね、もちろん
カウンセラーと取り組むのも、もちろんおすすめなのですが
ワークショップという「人の輪の中で」でいい感情を味わっていく
「自分は自分でいいんだな」と感じていく経験ってね、ものすごく大きなものになることが多いのですね。
「ああ、そうなんだ」「大丈夫なんだな」みたいなね。
そしてね、安全な場所で人と関わるということをやっていくとね
こういうことも起きたりするんです。
「この人にもっと安心してもらえたらいいなぁ」とか
「よく頑張ってこられた人なんだな」とか「笑顔が可愛いな。幸せになってもらいたいな」
人の幸せを祈ったり
素敵だなぁと思う、そんな素直な自分に出会えたりする。
そう感じられた自分に対して「捨てたものじゃないよね」って思える。
こんなに大きな愛が、優しさが、自分の中にあったんだなと思えることで
自分への信頼がましていく、なんてことも起きたりするんですね。
ですからね。
もしあなたに「どうしてこうなっちゃうんだろう」というパターンがあるとしたら
ご自身を責める必要はありません。自分が悪いと思わなくても大丈夫ですよ。
あなたの心のパターンを、あなたにとって優しいものに変えていきましょう。
一人で抱えずにご相談くださいね。
参考になれば幸いです。