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服部希美
心理カウンセラー/講師
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シャドー(影)の心理〜生きられなかったもうひとりの自分〜

あなたには苦手な人がいますか?
あの言動は許せない!否定したくなる価値観はありますか?
個人的に仲が良いわけではないけれど、いけ好かないな・・と思う人はいますか?

それらは、もしかすると
あなたが否定したり、生きれなかった「もうひとりの自分」を映し出しているのかもしれません。

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
心理カウンセラー 服部希美です。

今日は、カウンセリングの現場などでも良く活用する「心の動き」から
「シャドー(影)の心理」と、シャドーを取り戻して、より自分らしく生きる方法をご紹介します!

うまくやっていかなければならないけれど、どうしても受け入れられない人がいる。
どうして、あの人に、こんなに腹が立つのかを知りたい。
生きづらさを解消し、もっと自分らしく生きたい。
行き詰まりを突破したい。自分の枠を広げたい。

そんな方にオススメですよ。

できるだけ簡単にご説明しますのでね
よかったら最後までお読みくださいませ。

目次

シャドーの心理とは。

シャドーとは、心理学で
自分の「生きられなかった反面かつ半面」であり「否定した要素」が心の中でイメージ化されたもの、だと言われています。

私たちは、いろいろな感情や欲求、願望を持っています。

ですが、その欲求そのもので生きていけるわけではなく
社会で生きていく上で「自分が置かれている状況で生きやすいように」
不都合が起きそうな要素は隠したり、押さえ込んだり、違う自分を作ったりして
なんとか適応していこうとするわけですね。

たとえば・・
本来は、とても元気な女の子だった。
男の子と混じって、夕方までお外で走り回っている。
お部屋でお人形さんで遊んでいるよりも、泥だらけになって遊ぶのが好きな子が

年齢が上がるにつれ、学校のお友達とうまくやっていくために
できるだけ「普通の女の子」として「天真爛漫で元気」な自分を抑圧して
「大人しく」女の子らしくしていた、とか。

本来は明るくて楽観的なタイプなのに、
小さな頃から家族が大変な状況で、とても明るくいられる状況じゃなく
ネガティブでマイナス思考な自分で生きてきた、とか。

共働きや兄弟の面倒を見ることで忙しかった両親に代わり
小さな頃から「しっかりもの」として、お母さんの代わりをやってきた。
寂しいとか、自分も頼りたいという欲求を抑圧して、なかったことにして
「私は大丈夫」って「いいお姉ちゃん」をやってきた。

教育面でこだわりのある両親のもとに育ち
自分の欲求よりも「ルール」ばかり優先して育った。
欲求よりも親の期待に応えようと頑張ってきた。

いいわるい、ではないのですが
私たちは大なり小なり「生きていく上で望ましくないと感じた願望や欲求、うまく整理されていないモヤモヤとしたもの」を、心の奥に(いわゆる無意識)に「抑圧」という形で心の奥に封印していたりします。

ちなみに、そうやって「無意識」に抑圧した自分は、そのままでは見ることができません。

「投影」といって「外の人や世界に、自分の持っている要素を映し出す」という心理を使って、自分の心の中を知ることができる、なんて言われているんです。

つまり、人に自分の受け入れ難い要素を映し出した結果・・
「自分がそうなることを否定しているように、その人を否定してしまう」ということが起きるわけですね。

シャドーと出会うと、たいがいネガティブな気持ちになる。その理由とは。

でね、基本「影の自分」に対して、私たちはネガティブな感情を抱きます。

あの人って、私のシャドーじゃない?!ステキ〜!
みたいなことは、あんまり・・・・ならないようです^^;

なーんか、嫌な気持ち。
ムカムカ、イライラ、全否定したくなる。
見下したくなる。できれば、関わり合いたくない!

なぜならば「そんな自分はダメ!」と否定して、
出てこないようにしているのが「シャドー」だからです。

なんだか許せない、そんな人に出会った時はチャンスでもある

たとえば

仕事中、おしゃべりばかりで、サボって手を抜いている人をみるとイライラする。

「仕事なんだから、もっと頑張りなさいよ」
「責任感がないわね。私はぜったい、あんな人たちみたいにはならない!」

みたいなことが起きているとき。

実は、自分が「私だって、もうすこし楽をしたい!」と思っていたり

自立して頑張らなきゃって思うけれど、本当は人に甘えたい、頼りたい自分がいる。
もっと、女性らしさや、弱さを受け入れたいと思っている。

そんな自分に気づかせてくれてたりするのですよね。

また、こんな場合もあるかもしれません。

たとえば・・
あなたのお母さんが心配性の過干渉で
やることなすこと、口を出す人だった。

「あれをやっちゃだめ」そんな制限がたくさんあったり
「あなたのためを思って、アドバイスしているのに」って泣かれたり。

そんなふうに言われると、
最終的には、自分の気持ちを飲み込むしかなくて・・
我慢に我慢を重ねながら生きてきた。

そんな方がね。

自分らしく生きている人や
マイペースだったり、ほがらかだったり、自由気ままだったり。
好奇心旺盛に生きている人を見たときに、その人を否定したくなる気持ちが、ぐわっと湧いてくることがあるのですね。

相手はぜんぜん悪いことをしているわけではない、って頭ではわかっている。

でも・・・なんか、ケチをつけたくなっちゃう。

こういうときにはね「生きることができなかった自分」を映し出しているのかもしません。

私たちは「本当はこんなふうに生きたかった」という要素を持っている人をみると
腹立たしさと、悲しさと虚しさが、ぐわっと押し寄せてくることがあるのです。

また、逆説的にいえば
こういうことも起きたりするんです。

たとえば、あなたが子供の頃いじめられていたとしましょう。
相手は、乱暴な男の子で、荒っぽい口調で大きな声で自分を馬鹿にしてきた。

その経験がすごく辛かったあなたが

「私はぜったいに、ああはならない!あんな人は最低だ!」と心に誓い

怒っちゃダメ。

と、怒りを抑圧したとしましょう。

それはそれでね、いいんです。
人に優しくありたい。自分がやられて辛かったことは人にはしない。
人は傷ついた分だけ優しくなれたりもしますから、その経験を優しさに変えるのは素晴らしいこと!

ただね・・「怒り」という要素には
生きていくために大切な要素も含まれてたりするんです。

たとえば

怒りは、パワーでもあります。

そして「自分が大事に思うものが損われたサイン」であり
「自分が何を大事に思っているのかに気づかせてくれるもの」でもあるのですよね。

怒りを嫌い、抑圧してしまうと
自分らしさや、好き嫌いが分からなくなったり、
自分を守れなくなってしまうこともあるかもしれません。

また、パワーを人を攻撃することに使ってしまうと
誰も幸せになれなかったりしますが・・
大切な人を守る強さや、行き詰まりを突破していくために使うことができれば
より自分らしく、そして、大好きな人を幸せにする力に使うこともできたりしますね。

芯の強さがある。目に力がある。
セクシーで魅力的な女性や、みんなから尊敬されるリーダーは
この怒りのパワーを上手に活用してたりするんですよ。

また「怒る自分」を否定し続けていると
「あのとき私は傷つけられた」という被害者意識を持ち続けてしまうことにもなるため
自己嫌悪が強くなって、自信が取り戻せなくなってしまったり

許していない人がいることで、罪悪感を抱え・・
「頑張って”いい人”をしていないと、私は人を傷つけてしまう」という自己概念が出来上がってしまい
犠牲や我慢をする恋愛を繰り返してしまったり

「怒りを抱えざるを得なかった、自分や人の気持ち」を理解し、許してあげることができなくなっちゃうのですね。

ですからね、シャドーと出会ったときは
シャドーが教えてくれた「まだ知らない自分」や「否定してきた自分の要素」に気づいて、受け入れてあげるといいのです。

「あの人が悪い。あの人のせいだ」と、外に切り離してしまうのではなくて
「私が否定してきた要素(羨ましいなと思ってきた要素)なんだよね」って、受け入れていくことができると

イライラすることが減って
その人との対人関係が良くなったり

自分が本来持っている要素や魅力を取り戻すことができ
生きる幅が広がったり、新たな可能性が見出せたりするのですね。

このプロセスを「投影を取り戻す」といいます。

周りの人を、自分の癒しや幸せに使おう

投影、という心理は
起きている現実だけをみていては、とうてい解決できないような状況を改善するきっかけになったり

自分を知って、深く理解し、愛することに使うことができるのですね。

よかったら、

自分のことはなかなか自分ではわからない・・
いま起きている状況を多角的にみてもらいたい
いっしょに紐解いてもらいたい、そんなときにはカウンセリングもご活用くださいね〜。

応援しています!

参考になれば幸いです。

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