いつもお読みいただき、ありがとうございます。
心理カウンセラー 服部希美です。
今日は、必要な人に必要なタイミングで届くといいなぁと思う記事、更新です。
ちょこっと専門的なお話も書いてますが、よかったら最後までお読みいただけたら嬉しいです。
自分が無意識にやっているパターンは誰からきているもの?
カウンセリングは、いろいろな方がお話に来てくださるのですが
よくよく振り返ってみると
いまのパターンって、お父さんやお母さん・・いや、
おじいちゃんやおばあちゃんの代も、よく似たことが起きていたかも?
そんな「世代間連鎖」のお話になることが、けっこう多かったりします。
たとえば、自分にとても厳しい方。
自分にあまりに厳しすぎるために、
パートナーにもダメ出しばかりをしてしまい
離婚問題に発展しちゃっています、とか。
自分では、そんなに痛いところをついているつもりはないけれど、
どうも、人の気にしているところや、自信のないところを
「それじゃダメでしょ」ってダメ出しをしちゃっていて
人がいつのまにか離れていってしまう、とか。
こういうお話をおうかがいしていると
その方が幼い頃、身近な養育者に
「もっとしっかりしなさい!」「なにやってんの!」「さっさとしなさい!」「恥ずかしい・・」
「お隣のOOちゃんは、もっと成果を出しているじゃないの」「あなたは本当にできない子ね」
そんなふうに、厳しい言葉をかけられたきた経験があったり。
どれだけがんばっても、どれだけ尽くしても、どれだけ我慢しても・・
「お母さんの方がたいへんなんだから」と愚痴を聞かされてきた、とか。
そういう経緯があることも少なくなかったりします。
でもね、もっともっと
お話を深掘りしていくと・・
養育者側も、同じように
自分のご両親や親戚から、厳しく躾けられてきていたり
期待に応えなくてはと、頑張ってこられていて
それをそのまま、自分の子供の世代にやってしまっている。
こういうことも、ものすごく多かったりするのですよね。
どうして、自分がされて嫌だったことを子供にしてしまうのか?〜モデリングの観点から〜
でね、服部のブログに辿り着いてくださる方というのは、とっても優しい方が多いので、
ここまで読んで、こういうふうに感じる方も多いと思うのですよね。
「どうして、自分がされて嫌だったことを子供にするわけ?!」
普通、自分がされて嫌だったこと。辛かったこと。
ふつうは子供にしないでしょ?って。
苦しさ、辛さ、悲しさを知っている人ほど・・・
次世代に引き継ぎたくない、と感じるために
それを親に映し出して、「どうしてそれを、親世代がやってくれなかったの!?」って感じちゃうわけですね。
でもね、さまざまな立場の方とカウンセリングでお話をおうかがいしていたり
服部自身の経験や、心理学での研究を調べていけば行くほど
そこには、悪意があるわけではなくて・・
「本当は、誰もが悲しい連鎖なんて起こしたくないと思っているのだけれど、
知らず知らずに連鎖を起こしてしまう心の仕組みがある」
ということを実感するのですよね。
****
ちょこっと、難しいお話なのですが。
誰もが持っている心の働きに「モデリング」というものがあります。
私たち人間は、生まれた時には歩くこともできなければ
話すこともできませんでしたよね。
ちょっとづつ、学んで、実践して、身につけて
いま、当たり前にできるようになっていたりします。
その「学ぶお手本」というのは・・・
社会に出るまで、一番一緒にいた養育者、
つまり「親」(ご両親と離れていた場合は、一番近い養育者)だったりするわけですね。
たとえば・・食事のごあいさつ。
お母さんが食べる前に、いつも「いただきます!」と挨拶をして、食事をしていた。
それを見ていた子供は、自分もやってみるわけです。
「いただきます!」
するとね、お母さんが褒めてくれたり、
にっこり笑ってくれたり、喜んでくれたりするわけですね。
「そうだね〜、いただきますだね^^」
「上手に言えたね!」
すると、子供はその反応を見て
ぬくもりや、いい気分を感じるので
「そうか、これはやっていいことなんだな!」
「こうすることが、いいことなんだな」
「これをすると、人はいい気分になるんだな〜」
って学ぶわけですね。
見て、真似て、大切な人の反応を見て、これはOKかNGか学ぶ。
こういうことを心理学では「モデリング」というのです。
でも、たとえばの話。
子供のあなたがいくら「いただきます!」と手を合わせても・・
家族の反応が薄い。
お母さんは、いつも「さっさと食べなさい!!」って叱るばかり。
食卓にいるお母さんが、なぜか暗い顔をしている。
お母さんが他ごとばかりしていて、自分を見ていない。
そういうことが続くと
いくら美味しいご馳走を食べられても
お母さんが手間暇をかけて、手料理を用意してくれていたとしても・・
あんまり、ぬくもりやいい気分って、感じられなかったしますよね。
するとね、こんなふうに学んじゃったりするわけです。
「これ、やっちゃいけないことなのかな」
「やったところで、意味ないことなんだな」
「自分のこと、あんまり好きじゃないのかな?」
そして、たとえそのお母さんの反応が、
つらいな、寂しいなと感じていたとしても・・
その思いをぐっと我慢して、飲み込んで、なかったことにして、
「そういうものなんだ」って、家族の中で頑張ったりするわけです。
するとね、自分に家庭ができて
知らず知らずにね、子供が生まれた時に、
お母さんと同じことをやっちゃったりすることがあるのです。
どうやって関わったらいいか分からない。
違うやり方が分からない、ということもあれば、
子供の頃、大切な大好きな親の価値観を、
丸ごと受け入れようとしてきた、必死に取り込んできた。
そんな思いがあるからこそ、引き継いだ価値観で、自分の子供も扱ってしまう、みたいな・・。
もちろん、すべての人がそうなるということではありませんけどね!
幼少期にいい見本がなかった私はもう変われないの?親にならないほうがいいのではないかという不安は必要ない
今回は、食事のご挨拶を例に挙げましたが・・
これらは、いろんなことで起きる可能性があります。
たとえば、
落ち込んでいる時に自分にかける言葉。
人に対する価値観、パートナーの扱い方。口癖。結婚観。お金の使い方。
自分という存在の意味。被害者意識。
あ、いいとか悪いとか、誰のせいとか、
そういうことではありません(ここ大事!!!!)
お母さんが自分のお母さんとの間で
同じことを経験していたということも多いですし
家族ごとに、事情があったりもします。
そして、親だって自分だって、完璧ではありません。
どんな家庭にも、大なり小なり、いろいろあったりしますからね。
*
でね、こういうことを書いちゃうと。
頑張り屋さんほど、こんなふうに感じちゃうかもしれないなと思うのです。
「だったら、私も周りの人を傷つけちゃう。あの人みたいになっちゃうってこと?」
「幼少期にそんなことがあった私は、もう、自分は変えられないってこと?」
そんなことを起こすぐらいなら「私は結婚がしたくない」「子供を生みたくない」
こんな自分って最低。
私がいるだけで、迷惑になる。
私は、ここにいたらダメだ。
でもね、そうじゃないのです。そうじゃないのです。
ここが、今回の一番大切なこと!
こういう世代間連鎖というのはね、ちゃんと変えていくことができるのですよ。
その最大のポイントは「気づくこと」
過剰に怖がらなくて大丈夫で、
「なんか、うまくいかないな?」と思った時に、立ち止まって、振り返ってみることでいいんですね。
悲しい世代間連鎖を止めるために、いちばん大切なことは「気づき」
心理学では「気づき」ってものすごく大切なものだと考えます。
気づけば、立ち止まることもできますし、見直すこともできますし、周りにSOSを出すこともできますからね!
この記事をここまで読んでくださった方というのは
すでに、一番最初のところはクリアしていらっしゃいますよね^^
もう、ここで大きな変化が起きているのです。
あなたは、すでに素晴らしいのですよ。
そしてね、価値観などは、確かに人から学んだものでありますが
自分の心の中にあるものだから、変えていくこともできたりします。
悲しい連鎖に気づいたあなたは、もう、何歩も前に進んでいるし
その経験や、あなたのその、人を思う気持ちを使って、
あなたから、違う連鎖を起こしていくこともできるということなんですよね。
悲しい世代間連鎖を、いい連鎖に変えていきたいと思った時に取り組むといいこと3選
ではでは、悲しい世代間連鎖をとめて、いい連鎖を起こしていきたいと思った時
具体的にどうしていったらいいでしょうか。
試してみるといいことは、いくつかあるのですが
今日はこの3つをご紹介したいかなと思います。
「取り込んでしまった価値観に気づくこと」
「いいものに触れること」
「自分も、与えていくこと」つまり
「私から、いい連鎖を起こしていけたらいいな」と思うこと
自分がどんな価値観を持っているのか?
どんな価値観に修正していきたいと思っているのか?
どんな愛があるのか、気づくこと。
こんなふうに優しさや温もりを伝えていきたい、
こんなふうに考えられたらいいな、と思う見本を探して
実際にたくさん触れていくこと。
私は私でいい。と認めてあげて
自分なりに、自分や周りの人にぬくもりを与えていくこと。
ただ、これらをやろうとしたら・・ひとりきりでは、難しいのですよ。
価値観を変えていく、学び直していくためには、絶対に人の力が必要なんです。
価値観を学んだ時に、人のぬくもりが必要だったように
価値観を変えていく時にも、支えになる人や指針になる人のぬくもりが必要なのですね。
目の前の現実のことも取り組みながら
ここから、いい見本、いいものにたくさん触れて、取り込んでいきましょう。
そして、いっぱいいっぱい、周りに応援してもらいましょうね。
手放した方がいいものがあるときには、手伝ってもらいながら
ゆっくりと手放していきましょう。
それは弱さではありませんよ。
取り込んだものを手放したり
いいものを取り入れたりしていくことは、コツコツがたいせつ。
人間は変化が苦手な生き物です。
とっても寒い日に、熱いお風呂にいきなり入れないように^^;
掛け湯をしたり、徐々に慣れさせてあげたりしながら
染み込ませていけたらいいですね。
自分の中にないものは、あなたが尊敬できる人からもらっていこう
実は服部も、カウンセリングや先輩たちを通して、
自分の中になかった、自分の家族にはなかった
「いいもの」に触れる機会をたくさんいただいてきたように思います。
「私も、こんな人になりたい」
「私も、こんな言葉を伝えていける人になりたい」
そう思える人の言葉や、振る舞い、思い、空気感・・
できるだけたくさん触れて、感じて、みて
真似をしてみたり、実践してみたり、で今があるタイプだったりします。
なんていうのでしょう・・・・
本で勉強するのも好きですし(あまり読めませんが・・)
心理分析などもしますけども
基本、あり方からダウンロード(?)するタイプなんですよねー、私^^;
ひとりでは到底、ここまで来れなかったと思います。
これまで関わってくださった方々に、本当に感謝だなぁとつくづく思っていたりしますよ。
だからこそ、今度は私が。
必要としてくださる方に、ぬくもりや温かさをお伝えできたらいいな。
私が教えてもらったもの。お役に立てるなら、持っていっていただけたらなと思うのですね。
いいものをいっぱい体感しながら
心の中にあるコップ、みたいなものに
すこしづつ、綺麗であたたかなお水を満たして
悲しみや悔しさと、ゆっくりと入れ替えていきましょ。
自分がしてもらいたかったなと思うことを
自分にも、大切な人にも(自分にも、大切!!!!)やってあげる。
優しい、ぬくもりのある言葉をかけてあげましょ。
そういうことをやっていくと、家族から
いいものや思いも引き継いできたよね、なんてことも起きたりします。
親も不完全だし、私も不完全。
きっとここからも、完璧な人にはなれないと思うけれど
そこには愛があったりする。そういうことにも気づけたりもします。
正直、取り組んでいること自体は、ちょーーー地味かもしれません^^;
心の奥底で起こす変化なので、ときには「これ、進んでる?」って感じることもあったりもしますが。
現状の対応しながら
心の土台の部分を大切にしていくことも
すごくすごく大切なことなんじゃないかな?って服部は思っていたりしますよ。
あなたが、大切な人と共に
幸せや楽しさをのびのびと味わっていくためにね。
完璧になろうとしなくていい。むしろ、不完全な自分や周りを許せる余裕を作っていこう
とはいえ私自身も、
いろんな葛藤があってもがいてきたタイプなので^^;
私から、優しさを与えていきたいと思っても
親からもらいたかったのに!とか、親のせいで苦労した!とか
なんで私ばかり、こんなに苦労しなきゃいけないのだ!とか思っちゃう気持ちも、すごくわかるのですよねーー。
いやいや、私がもらいたいのに!
親からもらえなかった分、パートナーからもらいたい!とかね^^;
私には無理、って挫けそうになったり。
親を責めたい気持ち、でも、親にもいろいろあったんだろうなと思う気持ち。
そのはざまで、気持ちがしんどいとか。
いつだって優しい気持ちになれたらいいけれど
そういうわけにもいかなかったりもしますね!!!(力説)
でね、こういうときにも、自分を責める必要はないのかな、って思います。
あなたの心に余裕がない時だと思っていただけたらなーと思いますよ。
まずはあなたが、あなたに向けられた優しさに触れるとき
いいも悪いもなく、寄り添ってあげるとき。
そして寄り添い、伴走してくれる人と、つながることが大切な時だったりします。
そしてあなたのなかの怒りや悲しみは、家族を大切に思う気持ち。
周りの人に優しくありたいと思う、愛の証。
その悔しさも、悲しさも、
そのなかで頑張ってきた自分も、
わかってくれる人に受け止めてもらいながら
自分でも、そうだよね、そう思うよね、って受け止めながら
悲しみや悔しさを、誰かの気持ちを理解する優しさに変えながら。
いま、自分にできること。ありたい自分。作りたい世界。
つくっていけるといいですよね。
ちいさな、ちいさなことからね。(焦らない、焦らない〜)
最後に〜心優しき頑張り屋さんのあなたへ〜
カウンセリングでお話をお伺いしているとね
家族を守りたい思いで、家族のパターンを背負ってきた。
そこで被害者で終わってしまうのではなく、私から、いいものに変えていきたい。
そんな、とても健気な方のお話をお伺いすることが、とってもとっても多いのですよね。
まぁ〜〜、自覚がない方がほとんどですけどね!
そもそも、カウンセリングを受けようと一歩踏み出してくださった方や
こういうブログを読んでくださる方というのは、
すでに自分ごとで物事を考えることができている、
自分のことよりも周りの人のことを考えることができる、成熟している方なんですよ。
たとえ、あちこちに文句を言ってしまったり
私って優しくない、そんなふうには思えない、
ウジウジ悩んじゃう、ブログを読んで胸が痛くなりました
そんなふうに感じていらっしゃる方もねー。
あなたは、素晴らしいんですよ。
今日は、それを、とってもとっても優しいあなたにお伝えしたいなって思って
この記事を書きましたよー。
いっぱい、自分を鎖で縛ってきたり、背負ってきた方も多いのではないでしょうか。
いっぱい、自分を責めてこられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大丈夫、大丈夫。
もう、ちゃんと違う道、進んでいますからね。
必要な方に、必要なタイミングで届きますように。
****
2023年12月がそろそろスタート。
12月はちょっと特別な月ですね。
いつもは隠している寂しさや不安が出てきやすい時期でもありますし、
先延ばしにしていた課題に取り組む意欲も出てきやすい時期です。
また、自己価値を取り戻すのにうってつけの時期ですし、
パートナーシップも、好転しやすい時期でもありますよ!
(婚活している人やパートナー探し中の人、
いまのパートナーと結婚しようか迷っている方、12月はチャンスシーズンですよ〜)
取り組みたいこと、先延ばしにしてませんか?
やり残し、ありませんか?
今年の自分さん、温かい目で振り返る時間、作っていますか?
服部もね〜
2023年12月、いい1ヶ月にできたらいいなぁと、いろいろ企み中。
まだ、1ヶ月もありますしね!
あ、そうそう。
2023年12月分から、WEBでもご予約を受付ておりますし、
12月の初回無料の電話カウンセリング、まだ枠がございますのでね
お気軽にご活用いただけたらと思いますよ。
心優しき頑張り屋さんのあなたが
いままでの自分も、今の自分も、ちょっぴり好きになって。
大切な人と心から笑顔で過ごせる、やりたいことをのびのびできる。
そんな日が来ること。服部も応援していますよー。
参考になれば幸いです。
直近の面談カウンセリングスケジュール
カウンセリングは、あなただけのお時間です。
はじめましてさんも、お久しぶりです!なみなさまも、お気軽にどうぞ〜。
開催場所は、名古屋・東京ともに、弊社カウンセリングルーム(個室)ですよ♪
名古屋(鶴舞)Orオンライン(ZOOM)
名古屋ルームまでの道のり
12月7日(土)13時、16時、19時
12月8日(日)10時、13時、16時、19時
東京(駒場)出張Orオンライン
東京ルームまでの道のり
12月13日(金)13時、16時 、19時
12月14日(土)10時、13時、16時、19時
12月15日(日)10時、13時、16時
詳しいスケジュールと、ご予約方法はこちら〜