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服部希美
心理カウンセラー/講師
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大好きな人に、尽くし過ぎてしまう私(1) 相手のために犠牲しても、うまくいかないワケ

好きな人に「何かしてあげたい」「喜んでもらいたい」という気持ちは、
とっても愛に溢れた気持ちですよね。

ですが、ついつい相手に尽くし過ぎてしまい
自分が苦しくなってしまったり、関係がこじれてしまうケースも多いようです。

私たちが尽くし過ぎてしまう時。
いったいどういう心理が働いているのでしょう?

今回は「相手に尽くし過ぎた経験」がある服部が

「好きな人に、つい尽くし過ぎてしまう心理」
シリーズ化して、じっくり紐解いてみたいと思います。

第1回は
『相手のために「犠牲」してもうまくいかないワケ』

目次

第1回:相手のために「犠牲」しても、うまくいかないワケ。

 

いつもありがとうございます。
カウンセリングサービス 心理カウンセラー服部希美です。

相手が好きであれば好きなだけ、
「彼のために何かしてあげたい」と思うのは自然なことですよね。

あなただったら、
大好きな人に、どんなことをしてあげたいなって思いますか?

彼のためにお弁当を作ってあげたり、
遊びに来たついでに、彼の部屋を掃除してあげたり、
毎朝、モーニングコールをしてあげたり、
いっぱいいっぱい、出て来ますよね。

心理学的に
私たちは、愛したい生き物だといわれています。
自分の愛を、相手に受け取ってもらえると喜びを感じます。

だから、大好きな人にしてあげたいことって、山のように思いつくわけです。

でも、相手がそれを全て喜んで受け取ってくれるかどうかというと
・・・また、別の話だったりするみたいなんですね。

どうやら、同じ行動をしていても、

『ありがとう!嬉しいなぁ~!』と彼から感謝される場合と
『重い!』と彼から言われちゃったり
都合のよい女のように扱われてしまったりする場合があるみたいなんです・・。

その違いって、なんでしょうか?

喜ばれることと、重たくなることの違い

私もずっとそれが分からなくて
恋愛関係がうまくいかず、悩んでいた時期がありました。

彼のためにせっせと尽くしていた昔の私は、
仕事で疲れているのに、彼のためにと、一生懸命ご飯を作ってあげていました。

それなのに、彼は居間でゲーム三昧。お手伝いもしてくれません。
それどころか、ご飯があまりおいしくないと、文句を言われる始末でした・・。

こんなにこんなに彼のために頑張っているのに!
時間や労力を使って、彼のために動いているのに!
なんで私を大切にしてくれないの><

って、私はいつもイライラ。

実は、
これらの「私が彼のためにした我慢や無理」が
「彼に重さを感じさせる」の原因のひとつなんです。

つまり、いくら相手のためを思ってやっている行動でも
自分が、我慢や無理をしすぎてしまうと、
相手にとっては重~~く、いやーな感じがしてしまうんですね。

どういうことか説明しますね。
我慢や無理をしすぎることを、「犠牲」といいます。

自分が犠牲をしていると
「こんなに犠牲しているんだから、あなたも私を大切にしてくれるよね?」という感じで、
彼に対して「期待」を持ちやすくなってしまいます。

心理学でいう「期待」
相手を自分の思うように動かしたいというコントロールの一種。

だから、「私はこんなにやってるんだから、あなたもこうすべきでしょ!!」って、
相手に強要したくなってしまうんです。

そしてね。
こうすべきでしょ!なんて言われた相手は、すごく嫌な感じがしますよね・・。

直接言わなくても、そういう気持ちは伝わってしまったりするので
彼は、重~く苦しく感じてしまうわけです。

 

では今度は、彼の視点から見てみましょうか。

実は、彼は彼で、
彼女に対して、なんにも感じていないわけではないんです。

大好きな彼女を大切にしてあげたいと思う分だけ、
自分のために犠牲をしている彼女をみて、俺のために申し訳ないな・・・
って、罪悪感を感じちゃうんですね。

罪悪感は、自分を責める感情なのでとっても嫌な感じがします。
出来れば感じたくない感情なので、
罪悪感を感じすぎてしまうと、無意識に相手に責任転換してしまったりするんです。

「俺、別に頼んでないし!お前が勝手にやってるだけでしょ。
だったら、やらなきゃいいじゃん」という感じで。

それを聞いた彼女は、とっても傷つくわけです・・
私はあなたのことを思って、がんばっているのにって。

 

で、ここで一番大切なのは
二人がすれ違っているだけと言う事なんですよね。

 

「犠牲をしてでも、彼を愛したい」という気持ちは、確かに「彼女の愛」なんです。
そして、「大好きな彼女に犠牲をしてほしくない」という気持ちは「彼の愛」なんですよ。

お互いに愛情があるが故に
こういう関係性になってしまっているという事なんですよね・・。

じゃあ犠牲をやめたらいい、いやでもどうやって?

じゃあ、犠牲をやめましょうよ、という話になりますよね。
うんうん、お互いに悲しい思いしかしないなら、手放しちゃった方がいい。

でも、それがなかなか難しかったりするんですよ。

みなさんはいかがでしょうか?
犠牲なんてしなくてもいいのに、って言われても
うーん・・って感じちゃいませんか???

 

なぜ、犠牲をしてまで愛そうとしてしまうのか?
なぜ、犠牲をやめられないのか?

次回は「なぜ、私は愛する人に犠牲をしてしまうの?」をお送りしたいと思います。

>>第2回 なぜ、私は愛する人に犠牲をしてしまうの?

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