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服部希美
心理カウンセラー/講師
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ものが溢れる豊かな時代に合った営業戦略

たくさんものが溢れている市場の中で、
自社の商品やサービスを選んでもらうために工夫が必要な時代となりました。
今の時代、人はどのようなものを求めているのでしょうか?

今日は心理カウンセラーの視点から、有名な心理学の理論を使って、
今の時代に合った販売戦略についてご提案してみたいと思います。

目次

マズローの欲求五段階解説

心理学理論の中に「マズローの欲求五段階説」というものがあります。

これは経営学にも応用されている理論で「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」という仮説をもとに作られた理論であり、私たち人間が持っている「欲求」を五段階に分けて説明されているものです。

簡単に説明しますと
実は、私たちは低い段階から欲求が現れ、
その欲求がある程度満たされると次の欲求が現れるという、順番に欲求を満たしていくと考えられています。

第1段階:生理的欲求・第2段階:安全欲求・第3段階:社会的欲求・第4段階:承認欲求・第5段階:自己実現欲求

まずは、どんなときにも人が求めるものについて

第1段階:生理的欲求は、生命を維持したいという欲求
第2段階:安全欲求は、安全に過ごしたいという欲求

食べるものがあること、寝ることができること、など生命を維持するために直接的に必要なものは、何をおいても最重要になりますよね。
たとえばあなたが何日も水を飲めず喉がカラカラだったとしたら、どんなに高価なものよりも水が欲しい!と感じると思うのです。
また、いつ敵が襲ってくるかわからない状態で過ごすというのは、とても不安で怖いものです。
身の安全を確保したい、安心して過ごしたい、という欲求もまた、私たちにとってとても大切なものなのです。

ものがなかった時代というのは、この1段階目と2段階目を満たしてくれるものが必要とされてきたわけです。

たとえば近年で言えば、トイレットペーパーが品切れになってしまった時期がありました。
これは生活に必要なトイレットペーパーが手に入らなくなるかもしれないという危機感を感じたことにより、過剰な買い占めが起きてしまったわけですね。

ですが通常時には、この1〜2段階は満たされている人が多いですよね。
ですから、豊かになってきた今の時代は、3段階目以降の欲求を満たしたいと感じている人が多いようです。

ものが溢れている時代に、人が求めるものは”心”

第3段階:社会的欲求は、人とつながりたい、集団に属したいという欲求
第4段階:承認欲求は、人から認められたいという欲求
第5段階:自己実現欲求は、自分の能力を発揮して貢献したいという欲求

3段階目からは、「生命を維持できればそれでいい」というだけでなく
「自分がどう感じたいか」「どう生きていきたいか」という、「心を満たすような欲求」に変化しています。

たとえば、私たちは流行り物って好きだったりしますよね。
行列のできるお店、ネットで評判のお店を見ると「ちょっと行ってみたいかも」ってワクワクしたりします。
これは、3段階目である「人とのつながり」を求めているからだと考えられると思うのです。

単に美味しいものを食べたいというだけでなく
「みんなが体験していることを私も体験したい、誰かと感想を分かち合いたい、私も、だれかと一緒に何かをやりたい。」という欲求も満たしているわけですね。

ですからもしも、あなたのサービスが3段階目に働きかけたいとしたら「つながり」を提供できるよう工夫してみるといいかもしれませんね。

また、お稽古事やSNSなどが流行したのは、第4段階である承認欲求が満たされるからではないかなと思うのですね。
レッスン中に先生や同じ生徒さんから誉められたり、自分の作品や演奏などを発表できる場がある。
ネットを通じて、自分の書いた文章やイラストが人から誉められる、ということは、とても嬉しかったりしますし、自信もついてきたりします。

「自分がどうみられるのか知りたい」「自分を表現できる場が欲しい」
もしも、あなたのサービスが4段階目に働きかけたいとしたら、消費者が自分を表現できる場を提供することも一つの手かもしれませんね。

募金や支援、ボランティアなどは5段階目にあたると思います。
社会で成功している方が、募金やボランティアに積極的に参加するのは、社会になにか貢献したい、自分にできることを提供したいという欲求を満たすため。

もしもあなたのサービスが5段階目に働きかけたいとしたら、どんな人にどのように役立つのか?きちんと伝えていくといいかもしれませんね。

最後に

いかがでしたでしょうか?
あなたのサービスが、誰かの欲しい欲求にフィットすることができたなら、
あなたのサービスは消費者から大変喜ばれ、そしてあなた自身も「誰かのお役に立てた」と欲求が満たされていくのではないでしょうか?

ビジネスとは、お互いに喜びを与え合う行為です。
あなたの思いのこもったサービスが、望む人の手にきちんと届きますように。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。

心理カウンセラー服部希美
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